光る道
部屋へ入ると、薫だけだった。



よかった…



なんとなく、ホッとする。




薫はソファーで寝てた。



めずらしい… 結構飲んだのかな…




グラスや皿が散乱してる。



やれやれ… 楽しめとは言ったけど、やっぱり片付けは大変…




明日やるのも面倒だから、勢いで片付け始めた。




「うーん・・・・」




薫が大きく、腕を伸ばしてるのが見える。




「あれ? 帰ってたんだ。おかえり。」




水音に気付いた薫が、ソファー越しに声をかけてきた。




「ただいま。 結構もりあがったみたいだね。」




「まぁな。達也がいつもあんなテンションだからな。
ガキの頃から、いつも振り回されてる。」




「へぇー。付き合い長いんだ。」




「あぁ。いつの間にか、妹までついてくるようになったけど…。
奈々の奴。女なんだから、少しは片付けろってんだよな…」




『喉かわいた…』と言いながら、私のいる台所へ来る。



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