光る道
とりあえずベッドに入ったけど、眠れるわけなかった。




さっきの出来事が、目を開けても閉じても、グルグル回る。





時計を見ると、もう起きる時間… 



私は大きくため息をつき、勢いよく起きた。




出かける準備をしてリビングをそっと覗くと、誰もいない…




ホッとして、台所で水を飲む。 さすがに顔を合わせずらい…





でも私の願いもむなしく、薫が部屋から出てきた。




何で起きて来るのよ! もう!!




「おはよー…」



あくびをしながら薫が言う。



「おっ、おはよ。」



明らかに動揺してる私。




「なぁー。お前いつ帰ってきた? 俺、ソファーで寝てたはずなのに、今起きたらベッドにいたんだよねー…」



のんびりした口調で聞いてくる。




「・・昨日の事、覚えてないの?」




「うーん… 達也たちが帰ったとこまでは、覚えてるんだけど…」




「そこから先は?」




「えーとー・・・ 分かんない。」







< 60 / 228 >

この作品をシェア

pagetop