光る道
医師に状況を説明すると、すぐに来て診察をしてくれた。




「少し胎盤が、はがれかけてます。このまま下から産むのは、かなり危険です。
帝王切開をお薦めします。」




家族を分娩室へまねき入れ、医師が冷静に言った。




さらに詳しい説明がされ、産婦さんも家族も手術を承諾された。




それから一気に準備に入る。やる事がたくさんあるのだ。
まだ残っていた涼子たちも手伝ってくれる。





「こんにちは! 相沢さん。」




カウンターのところで電話をしようと下を向いてると、声をかけられた。





顔を上げると、どっかで見た顔…





「この前は、ありがとうございました。今日は、このフロアで撮影なんです。
またお会いできて嬉しいです!」




満面の笑みで挨拶される。



あっ… 薫のドラマの… エキストラを頼まれた、水谷くんだっけ…





今日撮影なんて、聞いてないけど… 
そう思いながら水谷くんの後ろに視線を移す。





たくさんの人が準備してる中で、こっちを見てる人と目が合う。




 薫…だった。…






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