光る道
「おぼえて…たの?…」




「あぁ、もちろん。…でも… ちょっと照れ臭くて… いい年して情けないよな。・・・ごめん。」





「もう… バカ!…」



自然に、涙が溢れてきた…




「泣くなよ… ちゃんと覚えてるよ。あの時言った言葉も… お前の唇も…
ほんとごめんな…」





いろいろ言い返したいのに…


今まで抑えてた気持ちが一気に膨らんで…


言葉が出ない。





「今だって、ふざけてるわけじゃないよ。 本当に、お前との子供が欲しいんだ… 誰でもいいわけじゃない。
お前が・・・いい・・・」


そう言って私の頬をなでる。




優しく笑う薫の顔を見てると、もう何も抵抗できない… 変な意地も張れない…



ただ…涙が止まらない…




「ほんと泣き虫だな。」




笑いながらそう言って、私を抱きしめた。




「好きだよ… 夕希…」



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