光る道
彼は水をゴクゴクッと一気に飲むと、フーッと息を吐いた。




「さてと・・・ 次はライブだな・・」





いつもの調子に少し戻った薫が、つぶやく。




「コンサートやるの?」




私が尋ねると、薫はニッと笑って、




「知らないんだろー。これでも結構CD出してるんだぜ! コンサートもいろんな人が来てくれるし。」




「そう言えば… 歌番組で見たことあるかも…」




「その程度かよ!」




笑いながら、私のおでこを軽くたたく。




「ごめん…」



笑いながら私も答える。




「がんばんなきゃなー・・・」




そう言いながら、彼はソファーに座ったまま、側に座る私を後ろから抱きしめた…




「夕希・・・」





< 78 / 228 >

この作品をシェア

pagetop