光る道
「・・・すごく好きなんですね、彼の事。
じゃあ、結婚とかしちゃったらショック?」




何気なく聞いた質問に、意外な返事が返ってきた。




「ううん。むしろ結婚してほしいと思う。独身だと不便な事もあると思うし。
しっかり家庭を守って支えてくれる人がいたら、今以上に仕事に専念できるんじゃないかなー…」





「すごい・・・ですね。そこまで考えられるなんて…
じゃあ、奥さんになる人とかに、やきもち妬いたりしないんですか?」




「うーん・・ さすがに、その時になってみないと分からないけど。
でも彼が選んだ人で、その人といることで彼が幸せなら、私も幸せかな…。
本田くんが選ぶ人なら、きっと素敵な人よ!」




そう言って、彼女はニッコリ笑った。





まもなく駅に着き、私たちは笑顔で別れた。




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