加納欄の警察手帳 シリーズ24
逃げたら、話して、くれない、よ、ね。


「いいのか?奪うぞ」

保住は、寸止めで呟いた。

「で、できるものならしてみなさいよ!そのかわり、言うこと聞いてもらいますからね!スッゴイ高くつくんですから(>_<)ンッ!」

言い終わらないうちに、保住に唇をふさがれた。

「ンンッ〜!ンッ!」


ちょっと、長いって(>_<)!!


もぉいいでしょ〜(>_<)!!!!


離れない唇が、いつの間にか、唇から首筋に触れていた。

気づいた時には、首筋をキツク吸われていた。

体がビクンとなる。

いつもの動けない感覚に、首筋を吸われている感覚が交ざり、立っているのがやっとだった。

「お前が探してる組は、あのビルだ」

保住は、首筋にキスをしながら話した。


!!!


「も……いい……で、しょ……。やめ……て……吾郷、さ……ん……」

あたしの言葉で、やっと保住が離れた。

「組を売るんだ。これくらい安いだろ?お前だって気持ちよかったろ?なんだったら、続きするか?」

保住は、意地悪そうに話し、また顔を近づけてきた。

あたしは、保住の顔に平手打ちをし、振り向きもせず、ビル目掛けて歩いて行った。




インターホンを押し、問答無用に、事務所に入った。

どこにでもいるように、若い衆が、勢いよく出てきた。

若い衆の1人が。

「こいつ刑事だ!」

と叫んだ。

見るとソイツは、前回保住の事務所で叩きのめした男だった。

「ミナトって男をかくまってない?もしくは、そのお友達」

「そんな連中は、知らねぇなぁ」

軽くあしらわれた。


あたしが、今、機嫌が悪いの知らないようねぇ(-_-)


「今のうちに、居場所はいたほうが、後悔しないと思うけど?」

「知らねぇもんは、言えねぇんだよ」

金バッチが、答えた瞬間に、あたしは、ダッシュすると、金バッチの胸に跳び蹴りをし、周りにいた奴らも容赦無く、薙ぎ倒した。

関節を外された者、急所に入り気絶している者など、再起不能が大多数をしめ、戦意喪失になった金バッチにまた質問した。

「で?ミナトは?」

「い、今なら、な、仲間と、パチンコだ」

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