加納欄の警察手帳 シリーズ24
「この前襲ったトコ?」

「違う、駅の反対側だ。次襲うって、息巻いてたからな」


新しく出来た方か。


宣伝カーが走ってたっけ。


あたしは、金バッチを睨んだ。

「や、やめてくれっ!もぉ何もしらねぇ!助けてくれ!ホントだ!」

あたしは、聞くだけ聞くと、事務所を出た。


あたしは、鬼か(-.-)


一通り暴れたおかげで、なんだかスッキリした。


あ〜、少しなんか楽になった。


もぉ少し、暴れたかったけど……。


こんな手応えのない奴ら相手にしてもしょうがないし。


さっさとミナト探して、その仲間っての探して、拳銃のありか確かめないと。


あたしは、気合いを入れ直すと、覆面車に戻り、駅向こうのパチンコ屋に向かった。

車から降り、閉店間際のパチンコ店に足を向けた。


あれ?


鮎川さん??


1人の男性が、パチンコ店へ入って行った。

後ろ姿が、鮎川さんに似ていた。


まさか、男達の居場所突き止めたの?


鮎川さんが?


あたしは、その男を追うように、パチンコ店へ入った。

店内は、まばらに客がいるだけなので、人探しはしやすそうだった。

店内の奥まで行き、左回りに歩く。


若い男。


若い男……。


ついでに、鮎川さん……。


だいたい、ミナトって男の顔知らないし。


店内に閉店音楽が流れ始めた。


トイレ確認したいな……。


仕方ない。


あたしは、カウンター業務をしている女の子の所へ行くと。

「すみません。ご協力お願いします」

と、ポシェットから、警察手帳を出した。

女の子は、間をおき、え?と、聞き返す。

あたしの今の格好を見れば、信じないのもわかる気がした。

「あ、いや。本物なんですけど、アルバイトさん?」

出来るだけ、優しく語りかける。

女の子は、軽く頷いた。

「店長さん、いる?」

女の子は、インカムを使って、誰かと話し始めた。

その中でも、あたしは店内に目を配っていた。

あたしが来てから、外に出た人はいない。

そこへ店長らしき人が現れた。


< 11 / 22 >

この作品をシェア

pagetop