君の名前


「今、市井か、俺か、選んで欲しい」


一つ一つ区切られたその言葉は、何故か私の頭にすぐには伝わってこなかった。




吉隆か


久瀬くんか







久瀬くんを選ぶなら、吉隆の家にはもう行けない。


吉隆を選ぶなら、久瀬くんとはここで別れないといけないだろう。


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