君の名前


「さぁな」


本当に知らなかったので、そう答えると、妹は不満げに眉をしかめた。


「いつもならいるじゃん」


平日の放課後、6時半過ぎ。


普段なら彼女はこの時間、いつもの指定席に座り漫画や雑誌を読んでいるはずだ。


「なんか用でもあったか?」


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