君の名前
バンっと音がしてドアが閉まり、一瞬俺はその場に取り残された。
しかし、すぐに素早くドアが開き、ニヤニヤした妹が顔だけだしてきた。
「吉にぃ。なんで綾香ちゃんがうち来ないのか、聞いてきてあげよっか。」
「・・・・・・」
「駅前のクレープ屋さん。ベリーベリーミックス、アイス付き。」
ね?といって微笑む妹。
どこでそんな交渉術覚えたのか。
「あぁ」
俺が力なく頷くと、妹はニヤニヤしたままドアを閉めた。
「はぁー」
俺は、3日間で一番のため息をついた。