君の名前

1:恋の始まりはいつも



「ねー、聞いてよ。吉隆がね・・・」


昼休み、ご飯を食べながらそう切り出すと、友人の結子は盛大なため息をついた。


「っな、なによ」


私がそう言うと「別に、ただ・・・ね」と言って、お弁当の中身のコロッケをつまんだ。


「愛されてるなぁ、と思って。」


そう言って、また大きなため息をついた。


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