君の名前


私の声は、静かな暗闇に大きく広がった。




吉隆だった。


彼の後ろには、コンビニ袋を持った吉隆がいた。


少し離れた外灯の側に、吉隆は立っていた。


何も言わず、私と目線を合わしたまま。








「市井」


久瀬くんの声で、吉隆はやっと私から目を離し、口を開いた。


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