君の名前


「好きだったんだもん。本気だったのに・・・」


俺の枕に顔を埋めて、少しこもった声で呟いた。




ベットにもたれていた俺の頭の辺りに、彼女の後頭部がある。


俺は、その綺麗に手入れされた髪の毛を撫でた。


「・よ・・っしたか?」


枕から少し顔をずらして、俺の方を見る。


目が少し赤く腫れていた。


俺は彼女の頭にのせたままの手に、少し力を込めてワシャワシャと髪を撫でた。
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