俺は君の…
その日からは、ちょっとは愛梨に優しくできた。

愛梨の笑顔みてると、幸せになれた。

「大輝君!みて!」

「っバカ!」

ある日、愛梨がスカートの裾を少しあげてみせてきた。
慌てて止める。

「だって、傷。無くなってきたでしょ!?」
「え?…あ、本当だ。」

確かに、愛梨を守ると決めた日にみたような、生々しい傷はほぼなくなってきていた。

「大輝君のおかげだね!私、最近転ばないんだよ?」

「…そか。」

勿論、嬉しいよ?
でもなんだか淋しい気がするのは、何でだ?





―愛梨は、俺を必要としなくなるんじゃないの…?―
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