零~ZERO~
詞音を憎み、詞音のせいで、こんな身体になった。

言う事を聞かない身体が憎かった。



ぶつけようの無い感情を、手首に…。

血まみれのゴミ箱。

鬱になってから、ずっとずっと繰り返している、進歩の無い日々。



私は、人に迷惑をかけないと生きて行けないんだ…。


治りかけの手首を見つめては、治ろうとする、再生しようとする皮膚に腹がたって、また、切る。
< 55 / 84 >

この作品をシェア

pagetop