零～ZERO～

『私は、本当に大丈夫だよ。
もう痛くないし。
自分で歩いてるじゃん。』


帰りの車の中、貴矢に私が手術中、何をしていたのか聞いてみた。


時間潰しに漫画喫茶逝ったけど、3時間も居られなくて、出てきてしまった事、
近くに公園があったから、そこでﾊﾄを見て、ぼーっとしていた。
と言っていた。

"必ず待ってるから"
と言ったものの、正直逃げたしたくなったらしい。
自分を責めているんだ…。
そう思った。


私は、
『もう済んだ事だから…。少し寂しいけど、大丈夫だよ。』
自分なりに貴矢を励ました。



家に無事着きました。
と、母にﾒｰﾙを送ったら、すぐに携帯が鳴った。

その前に、2件着信があったから、心配していたと思う。
『手術、無事終わったよ。
身体も普通に動かせるし。
でも安静にしてなさいって言われたから、今日は、ゆっくり休むよ。』