零~ZERO~
私の手首と床が血まみれだった。

脈打つように流れる血。
ドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドクドク。

それでも、私は止めなかった。


『放っておいて…。』
『…5分後に、また来るから…。』




切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても切っても、
心が、苦しい。


『何で、死なねぇんだよ…。』


切っても…切っても。

もっともっともっともっともっともっともっともっともっともっともっと 血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血
血が見たい。



多分、5分もしない内に貴矢が、私の血まみれのカッターを取り上げた。

『嫌だ!!返して!!こーするしかないの!!』
私は泣きながら訴えた。


この辺の記憶は殆ど無い。


貴矢と、つかみあった事位しか覚えていない。


気がつくと、肉が見えている皮膚を、貴矢に手当てをしてもらっていた。


私は、
『ママに電話して…。』
小さな声で訴えた。



貴矢と暮らし始めて3ヵ月と少し…。

私は、もうダメだ…。

絶望的だった。
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