Believe~奇跡の鼓動~
思わずついてきちゃったけど、この前の病室でのことが頭にちらついて、なんだか落ち着かない。
あたしはちらりとハルくんを見上げた。
綺麗な横顔。
こんな人があたしを好きだなんて、やっぱり信じられない。
「ごめん、無理に連れ出して」
「!」
急にこちらを振り向いたハルくんに、あたしは思わず顔をそらした。
ハルくんは、少し悲しそうな顔をした気がした。
「…あのさ、神埼。ちょっと話せる?
少しでいいから」
「…うん、あたしも話したかったから」
やっぱりこのままではいけない。
あたしは意を決して、ハルくんの背中を追いかけた。