Believe~奇跡の鼓動~


「よし、集合!始めるぞー」

キャプテンの声でみんなが集まり、練習が始まった。
まずはストレッチから。

「1、2、3、4」

みんなの声が重なりあう。


さて、あたしも仕事仕事!
みんなの飲み物の準備して、あとは…

コートの端でごそごそと作業をしていると、
ふと気づくと、ハルくんがあたしの隣に立っていた。

「!びっくりした~どうしたのハルくん?」

「なんか手伝おうか?」

「いいよいいよ、怪我してるんだから、じっとしてないと、ね?」


あたしがにこりと微笑むと、ハルくんがほっとしたように微笑み返した。

「やっと笑ってくれた。」

「え?あ…」

そういえば、あたしもハルくんの明るい笑顔は、この前の病院以来。


「やっぱり神埼は笑ってる顔が一番可愛い。」

「え!?も、もう、何いってんの!!」


そんな事いきなりサラリと言われたら恥ずかしいじゃん!
しかもその笑顔は反則でしょ!破壊力ありすぎだって!!

微笑むハルくんの横で、わたわたと真っ赤に蒸気するあたし。


「俺、神埼の笑ったときの、この目の感じが好き。」

ハルくんの手があたしの顔に触れる。
その指があたしの目元から頬を優しく撫でるように滑っていく。


ななななな!?


あたしはこれ以上はないほどに真っ赤になり、声は出ず、ぱくぱくと口を動かすだけ。


近い近い、近すぎる!
それに顔触られるの恥ずかしいんですけど!
てゆうか手つきがなんかヤラシイくない!?
そして長すぎじゃない!?


ハルくんこんなキャラだったっけ!?










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