Believe~奇跡の鼓動~



かばっ!!

と、突然大和先生はあたしに抱きついた。






「「んなっ!!!」」

条件反射のごとく飛び出す男二人を見ると、先生はぱっとその腕を放した。
そしてあたしの顔を見て、にんまりと笑った。



「なんか面白そうなことになってるな~

ん?どうした、神埼。顔真っ赤」


そう言って、はははと笑う大和先生。

いきなり抱きつかれたら女の子だったら誰だって赤くなるに決まってるじゃん!!

もう!みんなしてあたしをからかって遊んで!





怒るあたしと笑う大和先生。そしてそんなあたしを見て微笑むハルくん。
それは後で思い返せば、ほほえましい思い出といえるもの。










でもこの時、なっちゃんだけは、
なっちゃんの心だけは、違っていた。












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