Believe~奇跡の鼓動~
そして、なっちゃんの観察を始めてちょうど1週間目のその日、事件がおきた。
朝のホームルーム、いつもは陽気な担任の牛津先生が、その日は妙に難しい顔をしていた。
「…と、いうわけで連絡は以上だ。
あー、嘉瀬、ちょっと職員室まで来てくれ。」
「えー、なんだよヘンヘー」
大きなあくびをしながら、面倒くさそうになっちゃんは机に倒れこんだ。
すると、
「いいから来い!!」
先生の怒号と同時に、教室の中は一気にシーンと静まりかえった。
「嘉瀬、来なさい。他のものは一時間目の準備」
そしてそのまま二人は出ていった。