Believe~奇跡の鼓動~
「いや、正確には、まだだよ。」
「!?」
「ああごめん、驚いた?
僕は君の考えてる事、思ってる事、
声にださない心の声まで聞こえちゃうんだよ。」
ニコリと笑った青年に、あたしは出会って初めて恐怖を抱き始めていた。
このヒトは“人間”じゃない。
いったいなんなの!?
恐怖の色をにじませ始めたあたしに、青年は相変わらずの笑顔で、あたしの心の声との会話を続けた。
「そうだよ、“人間”じゃない。
今の僕のこの姿も、君の心が作ったものだ。
君が一番会いたい人」
あたしが一番会いたい人。
……なっちゃん。
もう二度と会えない彼。
「これ、さっきの君の過去に出てきた彼だよね。
君の人生にとっては、かなりの重要人物だね。
次のやつにもでてくるみたいだし。」