裏表プリンス
「俺だって……好きだっつの」
「へっ?」
「言わなくても気付けよバカ」
そう言った煉の顔は赤くて、何故だか私も釣られて赤くなる。
煉、もしかして照れてる……?
ジーッと見詰めていると『こっち見てんじゃねぇよ』って言われた。
そんな煉が可愛く思えて、思わず笑ってしまった。
「笑ってんじゃねぇよ」
「ははっ、ゴメンゴメン!!」
「……ちゃんと告って遣ろうと思ったけど止めた」
「えっ!?嫌だヤダ!!ごめんなさいっ」
煉の告白なんてレア、逃したらアウトだってコレは!!
何故か必死で謝る私を見て互いの額を合わせる様に私を引き寄せると、軽く一息吐いて私を真っ直ぐ見据える。
「伊桜が好きだ……!!」