裏表プリンス
Chapter2:*:王子の恋敵?
◇波乱の新学期
◇◆◇◆
街中が桜色に染まり春の匂いが漂う。
今日から新学期、私は2年生になった。
新しいクラスメイトはどんなメンバーが揃うのか担任は誰だろうかと心を踊らす。
何時も通りバッチリとメイクして朝食の為にリビングへと降りた。
「おっはよー!!」
「お早う伊桜、やけに元気……って、どうしたその髪!!」
相変わらずの爽やかスマイルを向け、私を見た瞬間に驚くお父さん。
別にそこまで驚く必要なくない?ただ髪色をハニーブラウンからナチュラルブラウンに変えただけだよ?
唖然とし続けるお父さんを気にせず黙々と朝食を口に運ぶ。
「驚く程変?」
「否、変じゃないけど……違和感が」
「酷っ!!でも変じゃなくて良かった!!ご馳走サマ、行ってきます!!」
鞄を持って元気良く玄関を飛び出し、最寄りの駅へと向かう。
早く煉に会いたくて、自然と足取りが軽くなるのがわかる。