裏表プリンス



「でも羨ましーい、イケメン読者モデルが隣人だなんてさ!!」

「別に興味ない……。モデルだろうと私は普通に隣人として接してく積もりだし」



そう言って私は自分の席に鞄を置いて携帯を開くと煉からのメール。

そう言えば教室にまだ煉の姿はない。


【From 煉】
【Sub 無題】
----------------------------

図書室に来い

-END-
----------------------------


……何でですか。

何で朝っぱらから図書室に行かないとならないのさ!!

私はダッシュで図書室へと向かい、ドアを開けると静かな室内に煉が居た。

腕を組みながら机に寄り掛かる煉の表情が何処か不機嫌そうに見える。



「煉、朝から何……?」

「伊桜に聞きたい事がある」



表情を変えずに私を真っ直ぐ見る煉。



「な、何……?」

「伊桜、さっき……」

「『どうして俺と一緒に居たか』……そうだろ煉?」



< 129 / 156 >

この作品をシェア

pagetop