裏表プリンス
『俺の本性を話したらどうなるかわかってるよな』
確かに煉の本性を知った翌日にそう言われたから、忘れる訳がない。
「話した事には理由が……!」
「理由?」
「昼休みの時の電話……聞かれちゃって已む無く……」
「でも、話した事には変わりないよな?」
眼鏡を外し言い訳無用オーラを漂わす煉。
嫌な予感しか出来ない私は苦笑いを浮かべながら煉を見る。
そしてキラッキラに魔王スマイルを輝かせ、手を差し出した。
「お仕置きだな、伊桜」
「うぅ……」
理由があるにしろ、約束は破ってしまった訳だし大人しくお仕置きを受けよう……私は煉の手を取った。
自然な流れで膝の上に座らされ、何されるのかわからないお仕置きを待つ。