裏表プリンス



机をバシバシ叩きながら思い出し笑いする莉紗の額を人差し指で突っつく。



「てかさー」



笑うのを止め急に真剣な表情で私を見詰める莉紗。

敢えてマジな事言いそうな雰囲気出してるけど、私には通用しない。絶対に可笑しな事を言ってくるに違いないわ。



「結局の所、例の計画はどうすんの?」



ホラ、やっぱりね………って。アレ?

予想外の発言にキョトンとする私に莉紗は『だーかーらー』と付け加えて同じ事をもう一度言った。

そう言えば昼休みも計画パァになって消沈して考えてなかったかも。



「最悪、放課後に確認出来なかったら明日リベンジするしかないよね」

「放課後、ね……。そんな伊桜に耳寄りな情報あんだよねー」

「えっ?何々っ!?」



食い付いた私に手招きして『実は……』と周りに聞こえない音量で莉紗は耳寄りな情報とやらを話し始める。



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