裏表プリンス
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放課後、私は何時も通り莉紗と教室で話してから学校を出た。
ゆっくりと歩きながら考えるのは昼休みの煉との出来事。
煉の意味する『オモチャ』って一体何なんだろう……。
手慣れた感じのキスや肌への触れ方、言葉……もしかして私って、性欲処理のオモチャなのかな?
「はぁ………」
そう考えると何だか明日からが憂鬱で、口から溜め息が漏れた。
「ねぇねぇ君ー」
赤信号に足を止めると、ポンと誰かに後ろから方を叩かれる。
振り返るとそこには前私にナンパしてきた男2人が立っていた。
「あ、やっぱり君あの時の子だ!!」
「あの時は途中で邪魔が入ったけど、今日なら大丈夫っぽいな」