裏表プリンス
聞き慣れた声と共に私の身体は勢い良く後ろに引っ張られた。
顔を確認しなくてもわかる。今私の後ろに居るのは煉だ。
「ンだよ、またテメェかよ!!」
「それはこっちの台詞だっつの。ナンパ如きで道塞いでんじゃねぇよ」
「っせーな!!……丁度良い、あん時の仕返しして遣るよ」
「……上等、遣れるモンなら遣ってみな」
煉が言い終わったのと同時に男2人が煉に殴り掛かる。
幾ら何でも1度に1対2はマズいって!!
すると煉は私に鞄を預けて2人に向かって行き、瞬殺してしまった。
やっぱ……この人達弱いね、うん。
「雑魚の癖に一丁前につっ掛かって来んなっつーの」
煉は私から鞄を取り私の腕を掴んで駅の方向に歩き出した。
「あ、それと……」