裏表プリンス
【From reiner-widerspruch@xxx.ne.jp】
【Sub 無題】
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話したい事がある
今直ぐに図書室に来い
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……メールじゃなくて直接言えば良いじゃんかバカ煉!!ってか何でこんなに偉そうな呼び出し方!?
私は浮かび出したらキリがない煉への不満を振り払い、急ぎ足で煉の待つ図書室へと向かった。
━━ガラッ!!
「遅ぇ、俺を待たせるなんて良い度胸してんじゃん?伊桜」
「階段がしんどいんだよ……っ!!」
ドアを開けて直ぐに視界に入ったのは、司書室のドアに寄り掛かりながらムカつく言葉を吐き、本を読む煉の姿。
遅いって言ってもメール来てからまだ3分しか経ってないから!!それに全然待たせてないんだから!!
私は椅子に腰掛け、立った儘本に視線を向ける煉を見詰める。
静かな空間で聞こえるのは煉が本のページを捲る音だけ。
そんな静かな空間を破ったのは煉。