裏表プリンス
『俺も伊桜ん家行くー!!』
「………………」
……やっぱり。
那智の考えてる事をピッタリ当ててしまった自分がマジ怖いです。
「それも無理だわ、本当ゴメン」
『て事は休み明けまで伊桜に会えねぇのかよーっ!!』
「うっさい!!てか、他の女と遊べば!?那智と遊びたいって子沢山居るじゃん」
『伊桜じゃなきゃ無理ー!!伊桜に会えなきゃ俺死んじゃう!!』
「そんなん知らんわ。切るよ、じゃあねー」
電話越しにギャーギャー騒ぐ那智をシカトして私は一方的に電話を切った。
そっか……考えてみれば私も1週間、煉に会えないんだよね。あー何か嫌だな……って、まるっきり那智と同じ事考えちゃってるよ私。
「春休み……早く終わらないかな」