俺をオトしてみろよ。~愛しのドクターさま~
2週間後。
テストは無事に終わった。
ただ……俺はテスト中に酷く風邪をこじらせていた。
「なあ、朔夜大丈夫かよ」
「朔夜顔真っ赤だよ?」
テストが終わると、すぐに水樹と由梨が俺の席に駆けつけてきた。
普段辛さや悲しさといった感情を表に出さないようにしている俺でも、正直キツイ。
意識がはっきりせずに、ボーっとしている。2人の顔がまともに見れないでいた。
「ごめん。テスト終わったら3人で遊ぶ約束してたのに、今日参加できそうにない」
「そんな状態で遊びに誘えるわけないだろ!またいつか3人で遊ぼうぜ?」
「そうだよ朔夜!今日は解散しよっか!」
水樹と由梨は、必死に俺の心配をしてくれている。
だけど……俺のせいで2人の予定を潰してしまうのは申し訳なかった。
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