俺をオトしてみろよ。~愛しのドクターさま~
「まあ、そんなこと言っても不安なんて消えないと思うから、言っておくけど。お前、結構イイカラダしてたと思うけどな」
「せ、せんせい…っ」
「お前のお父さんとお母さんも心配してたから、体調良くなったら下降りて来いよ。じゃあな」
一方的に告げた先生は部屋を出て行き、あたしは先生の発言にただただ呆然としていた。
…ねぇ、今聞こえたよね。
先生が、あたしのこと、イイカラダって!!
「これって、少しは期待してもいいってこと…?」
胸の鼓動が、どんどん速くなっていく。
もう、この気持ちは止められない。
絵梨にゃんの計画とは少し違った展開になってしまったけど、これはこれで、進展アリ、かな?
「先生、やっぱりあたし、先生のハートを掴めるように頑張るね!」
すき。好きだよ、先生。
胸がドキンと音を立てたまま、あたしはリビングに顔を出すために、部屋を出た。
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