俺をオトしてみろよ。~愛しのドクターさま~



―――What?




「…それってオイシイモノ?」



「そろそろふざけるのもいい加減にしなさい?お姉さんキレるわよ?」




ヤバい。絵梨にゃんの暴走スイッチが入りかけてる。


顔が真っ青になるのを感じながら、あたしは絵梨にゃんに謝った。




「…冗談が過ぎました」



「やっぱり柚には危機感が足りないわ。本当に留年しても、あたし知らないからね?」




絵梨にゃんの小言を耳に入れながら、あたしは真剣に自分の留年疑惑について考えてみる。



―――今は新学期が始まったばかりの、九月中旬。


そんな時期に、留年計画が持ち上がっているなんて…

結構あたし、ピンチなんじゃない?




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