戦闘カーニバル

「まあね。結構レアな怪物だったし」

ひょいとフライパン動かし肉をひっくり返して焼いているとカイトが両腕をベンチの背もたれの部分に置いて空を見上げながら言った。

「ああ…でもいつの日か人間が人間を喰う日は来るのかもしれないな」

「………うん」

それしか返す言葉はなかったんだろう。
本当に人間が人間を喰う日は来るのかもしれない…こんなご時世になってしまったから。

核爆弾が落下した周辺ではガスマスクや防護スーツを着けなくては死んでしまうし、現にも亡くなっている者はいるだろう。

こんな現状を神々たちが許すはずもないのは分かるな…。

ちくしょう…。
俺は空を見上げ、下唇を強く噛んだ。

「…カイト…」

しゅんとした表情を見せられ、俺も思わずつられてしゅんとした表情をしてしまった。

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