戦闘カーニバル
身体を動かすと切られた場所がズキズキと傷んだ。かすり傷の傷口がどんどん開いていくのだ。
ミクヤは居ても立ってもいられないような表情をしていた。
そろそろ本気で行かないと真面目に殺されるかもしれない。
「うおおぉっ!」
急所をうまく捉えて切り裂いた。ラフォーレは白目を剥いて床に崩れ落ちた。
俺は一番大きな傷口を押さえながらラフォーレの隣に座り込んだ。
「はは…倒したぜ…」
力なくそう言ったらミクヤ達から急いでこちらに駆け寄ってきた。
「バカ!なに無茶してるの!」
怒りながら、涙目で俺のことを見ていた。
そして傷口に飲用じゃない水をかけて血を流す。
「痛ッ!」
「我慢して…」
消毒液もかけられて俺は半分泣きそうになった。この痛みだけは嫌いであった。
ミクヤはガーゼを当てて包帯を巻き、全ての傷口の手当が終わったらラフォーレの体を抱き起こした。
「ミクヤ…?」
「貴方、ラフォーレとか言ったわよね?」
「!!」
ミクヤが話しかけている…ということはまだラフォーレはまだ生きてたのか?