戦闘カーニバル

平常心…平常心…。
そう自分に言い聞かせるがやはり怖いものは怖くて仕方ない。
一人となると心細くなってしまう弱い自分。思わず唇を噛み締めた。

「出るなら…出てきなさいよ…バケモノ…!」

叫ぶように言い、周りをキョロキョロと見渡した。
するとガッ、ガッ、ガッ、と何かがこちらに向かって歩いてい来ている音がした。

薄暗い空間の中から、いきなりこめかみすれすれを何かが横切った。
血がスーッと伝ってきた。

精神安定剤を一粒口の中に入れて落ち着いて深呼吸をする。

銃をしまい、背中に背負っていた約一メートルある大きな銃を取り出した。

…これで仕留めれば…!

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