戦闘カーニバル

ドンッ!

なにかでかいものが壁にぶつかる音がした。
呼吸がどんどん自分でも早くなっているのがわかった。

「…アン…ドゥ…トロワ…」

ゆっくり囁き、目を瞑って神経を集中させた。
そして、前に踏み出し、光をなにかがいる場所に当てた。
そこにはおぞましい姿の化け物がいた。
カバみたいな体格に身体中には無数の尖った針がはえており、頭部分は骨みたいなもので覆われており、目、鼻、口がきちんと出ていた。
全体的にゴツゴツしており、色は銀色だった。

『グワアアァッ…』

銃を持っている腕に力が思わず余計に入る。
あんな醜い鳴き声、この世界で幾度となく聞いてきたけれどこれはやばそうね…。

よく見るとおそらくパミであろう怪物の口端にはラフォーレがきていた服の一部が引っかかっていた。

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