闇夜のレクイエム

「なら俺も行くー」


そんな事をほざいた



「嫌よ」


即答して腕を払おうと
するが離れない




「離して」



「嫌だ」




はぁーっとため息を
ついて王子を見上げる




「さっき…」



王子はぽつりと呟く




あたしは黙って
聞いている





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