神様は気になさらない(KK2)
神父の、眼鏡の奥の綺麗な面立ちに、チャーリーは眉をひそめた。
聖職者の装いが似合ってはいるが、他にもっと似合う服装がありそうだ。

(むしろ、シスターさんとか、なぁ)

そんなことを言ったら、不謹慎だと叱られそうだ。


長い間、チャーリーは教会と、戦ってきた。
戦い、というのは、少し違うかもしれない。


教会からの刺客を見分け、出来るだけ逃げる。


鬼ごっこ、というほうが、関係を言い表すには、正しいかもしれない。


チャーリーから、教会や、派遣された人間たちを攻撃したことは、ない。

それでも。

生き延びるために、鬼を、消すしかなかったことは、何回か、ある。


(生きたいんだ。何が悪い)



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