神様は気になさらない(KK2)
「チャーリーさんっ?」

「なんでそないかわいいこというんやろな、この神父さんは」

「やめてくださいチャーリー!」


ルイの声に、チャーリーがくすくすと笑いながら、手を離す。


「ごめんなぁ、ルイ。けど、ルイにそんなに信頼してもらえて、俺がどんだけ幸せか、わかる?」

「そんな、信頼なんて……」


自分は、チャーリーを吸血鬼として疑っているはずで。
彼を騙し、信頼させて、捕えるためにここにいて。
自分は何ひとつ、チャーリーに真実を伝えていない。

なのに。
チャーリーは、こんな自分のために、こんなに、心を砕いてくれる。


「また、そんな悲しそうな目ぇする。なぁ、ルイ。何がそんなにつらいの?俺に、できることはある?」


チャーリーが、一転して心配そうに、ルイを見る。

チャーリーを、失いたくない。
すべてを話してしまいたい。

決してできないはずの、思い。
だけど。

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