神様は気になさらない(KK2)
チャーリーは、ルイに、笑いかけた。
いつものチャーリーらしくない、少し疲れたような、笑み。


「憎いっていうより……俺な、鬼ごっこは好きじゃない。捕まるのも嫌やし、鬼になって、相手を捕まえるのも嫌や。
けどな。生きてたら、生きてる限り、鬼ごっこはついて回る遊びなんや」

「チャーリー」

「捕まったら、友達になって、終われればええのになぁ」


言って、チャーリーが、今度は明るく、笑う。


「私だったら」


ルイは、思わず言っていた。


「もし、私が鬼だったら、きっとチャーリーの言う通りにしますよ」


無理なことだと、わかっている。
自分ひとりで決められる任務ではないのだから。

それでも。
今、ここで悲しんでいるチャーリーを信じたい。
チャーリーの笑顔を支えるために、自分にできることなら、何でもしたい。

チャーリーは、笑って、頷いた。


「ありがとな、ルイ。俺も、鬼になっても、ルイのことだけは、捕まえないようにするからな」
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