神様は気になさらない(KK2)
「神官長の息子が、自殺などするはずがない。あれは、殺されたのだ。魔女にたぶらかされてな」
姉は魔女としてとらえられ、牢獄の中にいる。
残された父と母は、世間から魔女の一族と蔑まれ、忌み嫌われて、村を出た。
そしてルイは、この男に、息子として引き取られた。
神父として、この街に派遣されるために。
「おまえがあの吸血鬼を倒したなら、おまえと、おまえの一家の神への忠誠を信じよう。魔女の処刑も、恩赦できるだろう」
「……はい」
「よく考えろ。おまえとは何のゆかりもない、恐るべき吸血鬼と、おまえの身内。どちらを助けるのか。……まぁ、魔女のきょうだいだ。身内への愛情など、ないのかも知れんがな」
姉は魔女としてとらえられ、牢獄の中にいる。
残された父と母は、世間から魔女の一族と蔑まれ、忌み嫌われて、村を出た。
そしてルイは、この男に、息子として引き取られた。
神父として、この街に派遣されるために。
「おまえがあの吸血鬼を倒したなら、おまえと、おまえの一家の神への忠誠を信じよう。魔女の処刑も、恩赦できるだろう」
「……はい」
「よく考えろ。おまえとは何のゆかりもない、恐るべき吸血鬼と、おまえの身内。どちらを助けるのか。……まぁ、魔女のきょうだいだ。身内への愛情など、ないのかも知れんがな」