【短】始まりは2月14日
「俺さ、咲のこと好きだ。」
いま、何て言った?大輔。
「だい‥すけ?」
冗談でしょ?そう言おうとして大輔を見る。
でも、
でもその目は真剣すぎた。
「正直、今日咲にチョコ貰えなくてショックだった。」
え?
「だから俺と付き合ってください。」
突然の告白で、
その告白は嬉しすぎた。
固まってるあたしの顔を覗きこむ大輔。
「ちょっと待って。」
きっと今のあたし、耳まで真っ赤になってると思う。
鞄の中をあさり、最後まで残っていたチョコを取り出した。
「はい。
これ。あんまりうまく作れなかったけど。」
机の上にチョコをおく。
「よろしくお願いします。」
目の前の幼なじみに頭を下げた。
始まりは2月14日。バレンタインデー。
この日からあたし達の恋が始まる。
END.