2.14‐先生‐
「先生」「明葉」
二人の言葉が重なった。
しばらくの沈黙後
先に口を開いたのは
先生だった。
「明葉、オレは…
オレは明葉のことが好きだ。
でもオレは明葉とは
付き合えない。
わかってくれるか?」
先生は真面目な顔で話す。
あたしの目からは
また涙が溢れた。
「本当はこのことを
早めに言いたかった。
でも、お前が何も
言わなくていいって
言うから言えなかった。」
先生は
あたしの傍から離れ、
また窓際に立った。
「いいんだ、先生。
あたしは先生が
あたしの気持ちを
わかってくれただけで
嬉しいから。
それに、あたしも
先生のこと大好きだけど
先生とは付き合えない…」