2.14‐先生‐
ペチっ
先生はあたしの
おでこをはじいた。
「なぁんてな」
先生はそう言ったが
あれは冗談ではないと
あたしにはわかった。
"明葉を愛したい"
そう言った先生の目は
決して嘘ではなかった。
「元気でな、明葉」
「先生もね。いつか
どこかで会えたらいいね」
「あぁ」
「バイバイ」
あたしは振り返らなかった。
花束を持ち、
メッセージカードを
大事に握りしめ、
あたしは学校を去った。
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バレンタインチョコの
不思議な力が
あたしと先生を
結びつけてくれるとは
何も知らないまま
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