【脱】男子敵対復讐令!
学校の着く頃にはせっかくセットした髪もボサボサになっていた。
隣では急ぐ様子もない常葉がワックスで髪を整えている。
「ああもぅ、始まっている!!行くよ!」
あたしは常葉のカバンを引っ張り体育館へと出陣した。
―それはおかしな光景だった。
一瞬、自分が見ている世界を疑う。
それは隣に居る常葉もそうだったようだ。
「なぁ、俺、ちゃんと麗高の駐輪場にチャリ止めたよな?」
「う…うん…」
刹那、戸惑ったがあたしたちは確かに
麗高の駐輪場に自転車を止め
麗高の校舎に向かい、
自分たちの下駄箱のロッカーで
靴を履き替えた事を思い出すと、やはりここは麗高だ。
「じゃあステージに居る
いかにも生徒会長オーラを放っているあいつは誰だ??」
常葉がまっすぐ前を指を指す。
それはあたしが聞きたい。