【脱】男子敵対復讐令!
選挙の結果、
当然ながらあたしが勝利した。
それでも504対498で近差だった。
まっ、生徒会長の座をまた手に入れたからいいけど♪
「フッフッフ~ン♪」
「やっぱ奈津子が生徒会長だとしっくりするね」
休み時間、鼻歌を歌うあたしに
棒付きキャンディを舐めるユキナがフフッと微笑んでいた。
「そぉ~?でも、ユキナ、2年になってあたしが正木悠太から
生徒会長の座を任せられたとき、
“奈津子が生徒会長になったら学校崩壊する”って言ってたじゃない。」
そう口を尖らせるとユキナと梓は微笑んだ。
「案外、似合うよね」
「ですね」
「ちゃんと褒めろや」
「のぼせあがんな、選挙演説のとき声ガラガラだったくせに。」
「なっ!それを言うな!」
あたしたちがキャッキャッ笑っているところ、
ガラっと音を当てて教室のドアを開け、当たりを静まらせたのは
あたしを睨みつけて威嚇しながらこっちへ来る板垣だった。