Love you...【短編集】
ッ!!
顔を上げたそこには、桐谷のよく整った顔があった。
「き…桐谷!!」
「分かりやすいなぁ…雀は」
フッ…と笑って桐谷は言った。
「あーほら…泣かない泣かない…泣き虫だなぁ…」
「…ッ!! 泣いてないっ」
なんでこの男は、いちいち気にさわること言うんだろう。
「もー…しょーがないなぁ」
「何言って…
──チュッ
小さなリッブ音をたてて唇が触れた。
「!!!」
ビックリし過ぎて声も出ない。